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「結婚相談所を通じて結婚すると離婚しにくい」という説をネット上で見かけたことがある人もいるかもしれません。この記事では、この説の根拠を確認したうえで、公的統計から実際にわかること・わからないことを整理し、誇張された数字に振り回されないための考え方を解説します。
「結婚相談所は離婚率10%」説の根拠を確認する
複数の結婚相談所や比較メディアが「結婚相談所経由の離婚率は約10%」といった数字を紹介しています。しかし、この記事の執筆時点(2026年9月)で調査した限り、国や公的機関が「結婚相談所経由の結婚」に限定して離婚率を追跡調査した統計は見当たりません。
厚生労働省の人口動態統計は、結婚や離婚の件数・年齢構成などを把握していますが、その結婚が「結婚相談所を通じたものか」「マッチングアプリを通じたものか」「自然な出会いによるものか」までは区分していません。つまり、ネット上で見かける「結婚相談所は離婚率10%」という数字の多くは、個々の結婚相談所が自社の成婚者を独自に追跡した結果を根拠にしているか、算出方法・追跡期間が明示されていない集計に基づくものです。数字自体が事実と異なるとは限りませんが、第三者が検証できる形で公表された公的統計ではないという点は理解しておく必要があります。
「離婚の3組に1組」説にも注意が必要
一方で、「結婚の3組に1組は離婚する」という説もよく知られています。これは、ある年の離婚件数をその年の婚姻件数で割って算出されることが多い数字です。2024年(令和6年)の婚姻件数は48万5,063組、離婚件数は約18万5,900組で、単純に割ると約38%になります(出典:厚生労働省 令和6年人口動態統計(確定数)の概況、厚生労働省公表資料)。
ただし、この計算方法にも注意が必要です。同じ年に離婚した夫婦の多くは、その年に結婚した夫婦ではなく、過去のさまざまな年に結婚した夫婦です。つまり「同じ年の婚姻数と離婚数を単純に比較した数字」であり、「ある年に結婚した夫婦のうち何%が将来離婚するか」を示す本来の意味での離婚率(コホート別の追跡調査)とは異なります。この違いを理解せずに数字だけが独り歩きしている点は、結婚相談所の「離婚率10%」説と同様の注意が必要な部分です。
結局、何を判断材料にすればいいのか
公的統計で「結婚相談所経由か否か」による離婚率の違いを直接確認することはできません。そのため、この記事では「結婚相談所を選べば離婚しにくくなる」と断定することはできませんが、一般的に指摘される、活動の仕組み上の特徴を紹介します。
- 交際前に価値観・条件をすり合わせる機会が多い:仲人型のサービスでは、担当者を介して希望条件や将来のライフプランを事前に確認しやすい仕組みになっています。
- 独身証明書等の提出を求める場合がある:既婚者や虚偽のプロフィールに出会うリスクを減らす仕組みが一定程度機能します。
- 結婚を前提とした活動である:交際の初期段階から結婚を意識した会話がしやすく、価値観のすり合わせが早い段階で行われやすいとされています。
これらはいずれも「離婚しにくくなる」ことを保証するものではなく、結婚前のすり合わせをしやすい環境が用意されているという性質のものです。実際に離婚を防げるかどうかは、個々のカップルがその機会をどう活用するかに左右されます。
数字が独り歩きしやすい理由
「離婚率10%」も「3組に1組が離婚する」も、どちらも短く言い切れるインパクトのある数字であるため、算出方法の説明を省いて引用・拡散されやすいという共通点があります。特に比較サイトや広告的な文脈では、根拠のあいまいな数字ほど「わかりやすい売り文句」として扱われがちです。数字を見かけたときは、それが「誰が」「どのような対象を」「どのくらいの期間」追跡した結果なのかを確認する習慣を持つことをおすすめします。出典が明記されていない、または算出方法の説明がない数字は、参考程度にとどめて判断材料の中心には据えないほうが安全です。
結婚後の関係を左右するのは、活動中の話し合いの質
離婚率の数字そのものよりも重視すべきなのは、交際期間中にどれだけ具体的な話し合いができたかです。子どもを望むかどうか、金銭感覚、家族との関係、働き方についての考え方など、結婚後に摩擦が生じやすいテーマを事前にどこまで話し合えたかが、結婚生活の安定に影響すると考えられます。仲人型のサービスであれば、こうした話し合いを担当者のサポートを受けながら進められる点がメリットです。交際期間中に確認しておきたい具体的な項目は、結婚相談所のスピード婚は不安?期間の実情と考え方でも解説しています。
まとめ:数字より「話し合いの機会」を活用する
「結婚相談所は離婚率が低い」という説は、公的統計で直接検証できるものではなく、根拠が不明確な数字が独り歩きしている面があります。数字を鵜呑みにするのではなく、結婚相談所という仕組みが提供する「結婚前にすり合わせる機会」をどう活用するかを重視することをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「結婚相談所は離婚率10%」は本当ですか?
A. この記事の執筆時点で、国や公的機関が結婚相談所経由の結婚に限定して離婚率を追跡調査した統計は見当たりません。ネット上の「10%」という数字の多くは、個々の相談所の自社集計や、算出方法が明示されていない情報に基づくものです。
Q2. 「結婚の3組に1組が離婚する」というのは正しいですか?
A. ある年の離婚件数をその年の婚姻件数で割って算出されることが多い数字ですが、同じ年に結婚した夫婦の追跡調査ではないため、「結婚した人のうち何%が将来離婚するか」を示す本来の意味での離婚率とは異なります。数字の算出方法を理解したうえで参考にしてください。
Q3. 入会後にやめたくなったら解約できますか?
A. 特定商取引法の対象となる契約であれば、法定書面の受領から8日以内のクーリングオフと、それ以降の中途解約が法律で認められています。違約金には上限があります(出典:消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」)。
交際期間中に確認しておきたいポイントは結婚相談所のスピード婚は不安?期間の実情と考え方、サービスの選び方は結婚相談所の選び方で詳しく解説しています。
